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小さな成長

2023.12.01

初雪のあった11月12日以降、霧ヶ峰では度々雪が降っています。
積雪はうっすらですが、少しずつ冬の景色に変わってきました。

11月30日の朝は雪と霧氷であたり一面が真っ白。

何度見ても息をのむような、引き込まれるような光景です。
センター前園地の林の辺りに来ると、絵本か児童文学の世界のように感じました。

草木が白く地面も真っ白
〈サクサクサクサク‥〉

一足先に誰かが歩いていました。野生動物ですね。

林の中へと続く足跡を追いかけると、別の世界に繋がっているんじゃないかと思えるようなそんな景色です。

センターも雪に囲まれてとても静かです。

白い木々に囲まれたセンター
<センター周辺も真っ白>

今年も11月15日まで開館し、その後冬期休館に入りました。
今年度は1万5千人を超える多くの皆様にご来館いただきました。
本当にありがとうございました。
是非また来年度もお越しください。

今シーズンを振り返ると、大きな出来事はいろいろありましたが、あえて、ここでは小さな部分を振り返りたいと思います。

青々としたカラマツの林
<御射山のカラマツ林>

センターが開館する4月、カラマツの葉は青々。
枝先に付いていたのはカラマツの雌花です。

枝先に上向きについた丸い新芽
<パイナップルのような見た目でピンク色が綺麗です>

これが成長するとどうなるかというと…、松ぼっくりになります。

センター裏の駐車場にはカラマツ林があり、毎年雌花ができていないか観察しているのですが、例えできても霜の影響で成長しないこともありました。
私はここ4年程、この場所で雌花が松ぼっくりになる様子を見届けたことがありませんでした。

5月中旬頃、ふと枝先を見ると雌花が成長していました。

青々とした葉の中に付いた青い雌花
<成長した雌花>

こちらもつやつやですね。
ここまで成長した様子を、私は初めて見たので、「やった、ついに‥!」と嬉しかったです。

忙しい夏を過ごして晩秋、その後どうなっただろうかと枝先を見ると、

「…?!」
無くなっていました!
駐車場のすぐ近くで人が通る場所だったため、枝が払われていたのでした。

というオチです笑。

青い雌花と松ぼっくり
<焦げ茶色の松ぼっくりと>

カラマツの松ぼっくりは大きさ2~3センチほどで、アカマツなどと比べて小さいですが、松ぼっくりはよく見るのにこうして成長する様子はなかなかお目にかかれませんでした。
不思議です。

雪で白くなった木々
<11月下旬の様子>

冬は美しい景色を作り出し、主役のような存在の樹木ですが、こんなふうに小さな部分に注目すると、小さくても少しずつ成長しているんだと実感できて、感慨深かったです。
来年また松ぼっくりの成長は見られるでしょうか。
楽しみです。

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